[6/3&10] NVCミディエーション基礎講座

対立は、変容する – 修復的な世界を紡ぐ可能性と出会う –

お互いを責めたり、交わることのない主張の応戦のようなことが起きている時、私たちはどのように、ニーズに意識をむけ、つながりの質を紡ぎ直すことができるでしょうか。

この講座では、NVC(Nonviolent Communication)の創始者マーシャル・ローゼンバーグ博士が世界の激しい紛争・対立の現場でも実践した「NVCミディエーション * 」とについて、基礎となる捉え方・形を踏まえつつ、実践的に深めます。
(* ミディエーション(Mediation)とは、(調停といった意味で使われる言葉です)

一般的なNVCの講座では触れることのないミディエーションの手法を通じて、「修復的世界観」を体感し、NVCを日常に活かす力を高めます。

対象
対人支援や組織変革など、関係性やコミュニケーションに携わるプロフェッショナルの方
NVCの実践・応用力を高めたい方
「対立」に対する新しい視座を手にしたい方

参加要件
NVCの基礎(精神性、4つの要素)について実践的理解があること
「反応している自分に気づく」「解釈と事実をきりわける」「共感的に「聴く」」「NVCのリクエスト」について概ね理解し、実践経験がある方を前提としています(ご質問があれば気軽にご相談ください)

開催日時
2023年6月3日(土)& 10日(土)(2日間のプログラムです)
時間:9:30-17:30(休憩をしっかりいれつつ、集中的に深めます)
午前セッション:9:30-12:00
ランチ休憩:12:00-13:00
午後セッション(1): 13:00-15:00
午後セッション(2):15:30-17:30
録画提供がありますが実践がメインとなりますので、原則としてクラスの8割以上参加できる方を対象としています。

主な内容
ミディエーションの9つのスキル
(共感・つながりリクエスト・聞き耳を促す・緊急共感・トラッキング・中断/介入・自己共感・無防備な自己表現・解決リクエスト)
各スキルを踏まえた上で、フライトシュミレーターというスキルを活用した実践練習を行います

受講生の声
NVCの原点に返り、さらに自分が何をしているのかに気づき、意識をどこに向けるのかを選択するのに役立つと思います

メディエーションはNVCの意識やスキルが総合的にはいっていてまだまだ練習が必要と感じたけれど、これを知ったことで希望がみえたしNVCの真価に触れることができたので知っておいてよかったと思いました。

「調停」は、日頃、身近にあるわけではないのですが、関係性を見つめるのには良い機会になるとの思いから参加しました。 参加させていただいたところ、実践を想定した実習が中心の講座で、調停者としての実習も徐々に高度になって行き、頭が真っ白になり戸惑うこともありましたが、自らを立て直し咀嚼する時間をじゅうぶんに確保しつつ実習が進んで行くので、とても安心して学ぶことができました。 講座の終盤には、感極まり涙あり、また心からの笑顔が湧き出て満たされて終えることができたとても楽しい学びとなりました。 そんな感動の余韻が残る2日後、仕事の現場で「メディエーションの実践」場が突然やってきました。 仕事上のミスで、お客様にご迷惑をお掛けすることとなり、大クレームが発生。お客様の怒号が30分続く中でのクレーム処理というメディエーション実践の場となりました。 そのような切羽詰まった中、私自身、2日間の実習経験が経験値となっており自信をもって終始冷静に対応することができました。むしろ、実習さながらに伝え返しのチャレンジを工夫している自分にも気付く余裕もありました。 お客様の「尊重」のニーズを基にお客様に寄り添い続け、最後はお客様とは笑顔で話ができるまで関係を修復することができました。 このような経験から、このメディエーション講座は、あらたまった問題を調停するものではなく、日常で起こっている仕事や家庭の関係性をよりよく修復し、より豊かな質感へと高めて行くためのものと思いました。特に仕事におけるクライアントとの関係性、組織内の上司と部下との関係性に対して、NVCを生かすための真骨頂のような講座であると考えています。 また、今回のクレーム処理を経験して、メディエーションの練習を続けスキルを積むことが、NVCを日常の実践に活かすことに直結すると確信しました。 これからも2日間共に学ばせていただいた第一期の皆様と共に練習をしてゆき可能性を高めて行きたいと考えています。

システムコーチとして場に立ちながら、自身がコーチとして入れない近い組織や難しさを極める場面にはなにか別な筋肉を鍛える必要があると感じる日々でした。今回参加させていただき、改めてNVCのもたらすつながりの偉大さや、メディエーションの意図やメソッドからたくさんのヒントをいただけたことで、一筋の光を感じ、希望が湧いてます。
特に、ニーズをシンプルに伝え返すことがコトや手段、合意的現実から、本当に大事なことにつながりなおす、ドリーミングを明らかにすることの大きな助けになることを体感できたこと
緊急共感のようにぐっと個に入る場面と、そうしながらも場全体をホールドする意図でトラッキングすることの感覚を味わえたこと
中断や自己表現が、メディエイターやコーチとしての自分のありかた、リソースを最大に使いながら場に意図を持つことの助けになりそうと感じられたことなどがとても希望の光でした。

対立を二者間にある解決できそうもない問題として捉えていたが、対立には自分との対立、相手との対立、自分以外で起こる対立があること、そして健全に対立することができるという新たな視点を得たこと。
メディエーターの役割も問題を解決する人ではなく、対立のそれぞれの人に起こっているその人の感情やニーズのつながりをサポートし、それぞれの人が大事にしていることを浮かびあがらせ、両者がそれぞれの大事な思いをもっているんだという気づきが生まれるようにトラッキングする場を取り持つ人という視点に変わった。
また、NVCが日常生活の中でどんな風に実践すると自分も居心地よくて、相手も居心地よいのかが色んな場面で見えてきて、体験もできた。